ヒマジン限定ブレヒロダイアリー

ブレヒロのプレイ日記 Himagine there's no Heaven

アートコンペにまつわる物語 シャベル編 エピック

第1話 

アートコンペにまつわる物語 シャベル編 コモン・アンコモン - やろうぜ!マイクリ

 

第2話

アートコンペにまつわる物語 シャベル編 レア - やろうぜ!マイクリ

 

 

太陽はすっかりと登り、村へと急ぐ、でぐのぶとココノカ。

 

「あ〜、なんか僕まで逃げちゃったな〜」

そういって、でぐのぶは笑った。

 

「ごめんなさい。巻き込んでしまいましたね」

 

「でも、その古めかしいシャベルで、金箱がザクザク出るって本当なのかな」

 

ココノカは、結局全てを話さなかった。

 

村に到着した二人。あたりはすっかり暗くなっていた。

 

「おお、これは! わしも見るのは初めてじゃ。その姿は間違いなく、古代のシャベルじゃ」

 

ココノカはシャベルを村長に手渡した。

 

「しかし、このシャベルは、この世に出てはいけないもの。命の恩人のあなたの自由ではありますが、心してことを運ばれよ」

 

ココノカは、村長から小袋とボロボロでいまにも朽ちてしまいそうなブックを手渡された。

これも必要だろうと、村長は自分がまとっていたマントもココノカへ渡した。

 

皆が寝静まった深夜に、ココノカは準備を始めた。

 

古代のシャベルを台に置いた。

朽ちそうなブックを慎重にめくり、呪文を唱えて行く。

 

火をくべて、その中に古代のシャベルを突き刺した。

 

小袋から、カエルの目玉、グリズリーの右手の中指、鹿の角、魔女の鼻くそを取り出し、火の中へ投げ入れて行く。

 

そして、村長から借りたマントを古代のシャベルにかけた。

しかし、何も起こらない。

 

そのうちに、疲れていたのか、ココノカは眠ってしまった。

 

数時間が経過しただろうか、ココノカは物音に気付いて目が覚めた。

ハッと、シャベルのことを思い出す。

 

マントの下から何やらうめき声が聞こえる。

マントを恐る恐るめくるとそこには、喋るシャベルが誕生していた。

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「マ〜、マ〜、マ〜」

 

ココノカは、ブックを確認した。

 

喋るシャベルが喋り出した時、その喋りが金箱へと導くだろう

 

 

「おはよう〜、シャベルくん、わっかりますか〜」

 

「オイ ダマレ クソヤロウ」

 

「金箱のことなんですが、何かご存知で」

 

「…」

 

こいつは、なんなんだ!

 

「オイ オマエ ナンカ クワセロ ハラヘッタ ウマイモン クワセロ」

 

ココノカは、喋るシャベルがわめいているのを尻目に、ブックを読み解こうとした。

 

 

金のものを食せば金のものを、それ以外のものを食せば魔神となるであろう

 

 

何を食べさせればいいんだ。

 

ココノカは、何れにしてもこのジャングルからは一旦離れようと身支度をした。

喋るシャベルは、大きなケースに入れて運ぶことにした。

 

何も言わずに村を去ろうとしていたが、予定どおりにはいかないものである。

 

でぐのぶに見つかって、一緒に帰ることになった。

喋るシャベルのことは、いつ話そう。

 

たまに、喋るシャベルが喋り出したが、ココノカが喋り出して、うまくごまかした。

 

「ココノカくん、やっぱり伝説のシャベルを手に入れたから、いつもより饒舌だね」

呑気なでぐのぶである。

 

そんな二人、いや三人は、ジャングルがいつもより静かなことに気付いていなかった。

 

鳥の鳴き声すら聞こえない。

 

あの集団に囲まれているからだ!

 

続く

 

アートコンペにまつわる物語 シャベル編 レジェンダリー(完結!) - やろうぜ!マイクリ