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ブレヒロのプレイ日記 Himagine there's no Heaven

アートコンペにまつわる物語 シャベル編 レア

前回のエピソード

アートコンペにまつわる物語 シャベル編 コモン・アンコモン - やろうぜ!マイクリ



「あの男は、全くひどいことをしやがる。容赦ないな。おい! みんな、もう大丈夫だ」

 

マイクリジャングルの村で起こった惨劇の場所に、ココノカはいた。

 

「まさか、この世にこんなエクステがあるとは…」

 

火の鳥

死しても復活するという伝説は本当だった。

 

大空の彼方へ消えていく煌びやかな大鳥に見惚れたココノカは、はっと我に返った。

ココノカの周りには、村長や戦士たちが倒れていた。

皆、目を覚まし起き上がろうとしている。

 

「この村に火の鳥があったということは…」

 

ココノカは、オヤジボーンの不審な動きを察知し、事前に村へ情報を流していたのだった。

その情報を聞いた村長は、火の鳥を準備し備えていたのだった。

 

命を救ってくれた恩人にならば、そう言って村長は、ココノカに村にまつわる伝説を伝えた。

 

「俺様の時代がついに! レジェを掘りまくるぞ!」

 

ここにも欲望にまみれた男が、ジャングルの中へと消えて行った。

 

 

一方、オヤジボーンのアジトでは、オヤジボーンとでぐのぶが、手下どもと毎日大宴会。

 

「はっは〜! 飲め飲め〜! 今日も綺麗なお月様だなぁ〜! はっは〜!」

オヤジボーンは、来る日も来る日も緑硬土を掘っているのに元気一杯だ。

 

「はあ、もうセージに帰ろうかな…」

満月を見上げて、でぐのぶはため息をついた。

 

 

 

月が真円を描くとき、その影は欲するものを導くであろう

 

 

「今日は満月だ」

ココノカは、オヤジボーンのアジトを確認した。みんな酔いつぶれて寝ている。

 

「あの大木か」

 

静まり返るジャングル。星たちが輝く雲ひとつない天気だった。

 

「このあたりだな」

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長く伸びた大木の影の先端を、ココノカは掘り始めた。

森のシャベルは簡単にアジトから持ち出せた。皆酔いつぶれていたからココノカには朝飯前だったのだ。

 

カチ〜ン!!

 

手応えがあった。掘るスピードが短縮される!

 

「これか!」

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村に伝わる伝説のシャベルをとうとう掘り出した。

 

緑硬土の一帯は、オヤジボーンの一味が掘ったとみられる大きな穴が、無数に空いていた。

 

「やったぞ。これでレジェエクステは、俺のものだ」

 

歓喜の声を張り上げたかったが、我慢した。

一味が起きたら、流石に命の保証はない。

 

「あれ、ココノカくん? やっぱりそうだ! ここで何してるの?」

 

ビクッとして振り返るココノカだったが、顔を見て少し安心した。でぐのぶがそこにいた。

バトルかと逡巡したが、ここは手を組むことが良策だと瞬時に判断した。

でぐのぶが一人とはいえ、凄腕のナイトだからだ。

 

「でぐのぶさ〜ん」

 

でぐのぶは、オヤジボーンのアジトへ行こうと誘ったが、ココノカはすぐにでもこの場所を離れたかったので、村へ行こうと誘った。

 

お互いに近況を話した。でぐのぶは、呆れて帰ろうとしていたこと。

ココノカは、村人は皆無事で、村では歓迎してくれると話した。

 

「で、そのシャベルで金箱が掘れるってこと?」

 

でぐのぶの核心をついた質問には、ココノカは困ったが、手を組む道を選んだ。

ココノカはでぐのぶに、村に伝わる伝説を簡単に説明した。

 

「それって、オヤジが知ったら…」

「そう、まずいよね」

 

「何が、まずいのかなぁ〜」

 

暗闇に骸骨が浮かび上がる!

オヤジボーンがそこにいた!

 

「ぎゃ〜」

 

逃げ出す二人。

 

「お〜い! 野郎ども〜仕事だ〜」

 

続く

 

アートコンペにまつわる物語 シャベル編 エピック - やろうぜ!マイクリ