ヒーローマイニング、ユーザー数の増加、セットの高騰やMCHCの高騰に沸くマイクリ世界。
そんな中で、でぐのぶは、シャベルを担いで、ある男の元へ向かっていた。
金箱を手に入れるためだ。
こんなジャングルに本当に金箱があるのか?
シャベルを担いで、広大な密林を目の前にしたでぐのぶ。
「よし、あいつが見つけられて、俺に見つけられないわけがないっ」
でぐのぶはそう気合いを入れて、鬱蒼とした木々をかけ分けて行ったのだった。
「おい、でぐのぶ、そんなクソだせぇシャベルを持ってどうした」
オヤジボーンが、でぐのぶを見つけた。
「いや、オヤジも同じシャベルだし!」
「シンプルイズベストだからなぁ。はっは〜」
二人は久しぶりに再会した。情報交換を一通り終えて本題に入った。
「で、何しに来た。まあ、察しはつくが」
でぐのぶは、噂話でオヤジボーンが最近マイクリジャングルにばかり通ってると聞いた。
これは何かあると、情報収集しているうちに、金箱に関することと判明した。
「で、シャベルを担いできたわけなんだ」
オヤジボーンは、険しい顔になる。しばし沈黙が流れる。
「ふむ、いいだろう。お前には世話になったよしみだ」
オヤジボーンの説明によると、必ず金箱を掘り当てる伝説のエクステが、このジャングルの先住民に語り継がれているとのことだった。
「そんなの無敵じゃないか」
「し〜、声がでかい! 誰かに知れ渡ったらどうする。しかも金持ちどもに。こんなジャングルあっと言う間に焼かれちまうぞ。気をつけろ。いいもの見せてやる。ついて来な」
ジャングルの奥へと進むと、洞窟があった。
オヤジボーンのアジトだ。
アジトの中には、誰もいない。たくさんの斧や鋸といった道具が乱雑に置かれている。
100人ぐらいは収容できる広さだった。
「ずいぶん、大掛かりだね」
オヤジボーンの本気度が、うかがい知れた。
洞窟の一番奥には銀のチェストがあり、その中からオヤジボーンがエクステを取り出した。
森のシャベルだ。
オヤジボーンが原住民を捕え、拷問の末に長老から奪い取ることに成功したらしい。
詳細を聞くのはやめておこう…
「この森のシャベルさえあれば、金箱がザクザクよ〜」
オヤジボーンは、テーブルへ乱暴に地図を広げる。興奮気味だ。
「この辺一帯には、緑硬土がたくさんあってな。なぜかこの森のシャベルじゃないと掘れねえ。で、その緑硬土を掘った先には何があると思う」
「何があるの?」
「わからねえ。原住民がいなくなったからなぁ〜」
洞窟内は静まり返った。
続く
2話目はこちら
アートコンペにまつわる物語 シャベル編 レア - やろうぜ!マイクリ